研究課題
周波数領域における一方向因果測度による多変数時系列間における長期と短期関係を解明できる統計分析手法を整理し、プログラムCCTW2009より使いやすく更新した。マクロ経済指標間における一方向因果関係を分析するため、Fortranを用いて開発したCCTW2009を汎用なC++に書き直すことに着手した。また、相互因果測度と結合因果測度を検討し、数値計算と統計検定のプログラムの開発を検討した。応用研究に関しては台湾GDPとエネルギー消費の一方向因果関係分析について、Causal Relationship of Taiwan GDP and Energy Consumption : The One-way Effect Approachを完成し、学術雑誌に公表した。また、国内総生産とエネルギー消費の長期と短期一方向因果関係の解明が進んでおり、関連する研究結果を論文にとりまとめが終わり次第、学術雑誌に投稿する。日米中金融市場の相互影響関係を解明するため、ニューヨーク証券市場と東京証券市場および上海証券市場の代表的な総合指数についての研究が進んでいた。2005年1月から2008年9月までのダウ工業平均、日経225と上海総合指数における一方向因果関係を分析し、国際シンポジウム「経済危機と政府マクロ経済コントロール」を出席し、日米中金融証券市場主な総合指数間の関係について特別講演を行った。更なる研究結果をまとめて、2010年6月に国際学術学会において研究発表を行う予定。本年度には中国マクロ経済と金融証券市場についての資料収集と研究調査を行い、また国内外の学術学会を積極的に出席し、関連する研究者とより緊密な研究交流を行うことができた。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)
Kagawa University Economic Review Vol.82No.4
ページ: 69-90
Strategic Management Engineering : Enterprise, Environment and Crisis Part 5
ページ: 915-919