研究課題/領域番号 |
21530204
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研究機関 | 小樽商科大学 |
研究代表者 |
柴山 千里 小樽商科大学, 商学部, 教授 (00270794)
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研究分担者 |
石井 安憲 早稲田大学, 政治経済学部, 教授 (00046129)
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キーワード | Multi-product firm / Mixed duopoly / Anti-dumping / EU / WTO / entry / privatization |
研究概要 |
本研究の目的は多数財を生産する企業行動の社会厚生上の是非と望ましい経済政策を分析することである。多数財企業の分析における特に供給サイドに着目し、企業の価格設定がどのようになるか、その価格設定に対して政府が規制するのは望ましいか否かを分析する。また、その企業が貿易を行う場合、ダンピングと認定される可能性があるため、Anti-dumping(AD)政策の効果も分析する。 多数財生産企業のクールノー寡占のもとで参入なし及び参入ありの場合に原価割れ販売に対して経済厚生上価格規制は望ましいかどうかというモデルは計算が終わり、論文作成中である。 昨年度に議論して行くうちに副産物として出来た、中国経済や混合経済体制における民営化の話題からMixed duopolyのダンピングの論文"Dumping in an international mixed duopoly and pricing consequences of optimal privatization"を某学術雑誌に投稿したところ却下されたため、理論面を前面に出す形で改訂をし"Antidumping and Mixed Duopoly"として別の雑誌に投稿準備中である。 中国が何故ADの標的にされるのかを探るために国際経済法が専門の小樽商科大学の小林友彦助教授と議論し、EUにおいて対中AD措置が頻繁になされていることから、EUの近年のAD措置の傾向を共同研究し、「EUによるアンチダンピング措置の最新動向の分析:規律強化と積極利用の同時進行」を日本EU学会研究大会報告および日本EU学会会報第31号に掲載予定であり、「拡大EU後のEUのアンチダンピング政策」を日本国際経済学会関東部会にて報告した。
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