研究課題/領域番号 |
21530228
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
藤田 渉 長崎大学, 経済学部, 教授 (30264196)
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研究分担者 |
福澤 勝彦 長崎大学, 経済学部, 教授 (00208935)
丸山 幸宏 長崎大学, 経済学部, 教授 (30229629)
山日 純哉 長崎大学, 経済学部, 准教授 (40325692)
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キーワード | 広域行政圏 / 労働再配分ショック / マッチング / 雇用 / 貿易 / 多国籍企業 |
研究概要 |
本研究は、従来景気変動の研究において従属的に扱われがちであった地域経済に対し、現代の景気変動理論と整合性・接続性を有する理論・分析のフレームワークを導入することを目的とする。特に今後想定される広域行政圏下での地方政府、企業、家計の戦略的行動による労働再配分ショックの増幅効果メカニズムに着目し、労働問題としての再配分の実態と、理論的なアプローチを接続させることを目的とする。 平成21年度は労働再配分ショックに関する理論的な予備研究を進めるとともに、その理論モデルに寄与する可能性のある先行研究のサーベイを多角的な視点から進めた。 その研究過程において、例えばわが国の企業の雇用に関する行動は外的環境のショックに対して、多国籍企業としての行動をとっている可能性が浮かび上がってきた。すなわち直接投資などによって日系企業の展開する東アジア・東南アジア全域での行動から、わが国企業の国内雇用調整行動を見る必要があるということである。 さらにこれらの視点で地方と多国籍企業化したわが国企業との関係を再構成した場合、前記の東アジア・東南アジア全域での企業行動の分析ともに、先進国への海外直接投資との類似性の分析が必要であることを指摘した。たとえば1980年代の財政が破綻しかけた米国の一部州政府による日系企業への誘致戦略などとの類似性である。 これらを考慮し、労働再配分ショックに関する理論的な予備研究、およびモデル化作業の主要な作業として、アジアにおける中間財貿易構造の分析も行った。
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