研究課題
本研究の目的は、鉄道、郵便、バスの3つを対象とした、(1)サービス水準を考慮した需要または費用構造の分析、(2)都市と地方における費用格差の計測および発生要因の分析、(3)地方サービス維持のための制度に関する政策的取り組みといった3つのテーマについて分析を行うことである。各テーマに関連する平成23年度の研究成果は以下の通りである。まず、研究目的(1)および(3)について、水谷と浦西は、鉄道事業における上下分離の効率性についての分析を進め、研究成果を神戸大学大学院経営学研究科ディスカッションペーパーとして公表するとともに、当該論文が査読付き英文雑誌であるJournal of Regulatory Economics誌にアクセプトされた。また、水谷と浦西は、研究成果をテーマとした報告を国内外における複数の大学において開催された応用経済学および交通経済学に関する研究会において報告を行ってきたが、今年度は英国リーズ大学で開催された交通経済学に関する研究会において報告を行っている。さらに、研究目的(1)に関連して、水谷は、自動車交通の社会的費用に関する分析を行い、その分析結果を取りまとめた論文が査読付き英文雑誌であるUrban Studies誌に掲載されている。また、研究目的(1)に関連して、毛海は交通サービスにおける時刻の信頼性が交通行動に与える分析を行い、その分析結果を取りまとめた論文がTransportation Research Part E誌にアクセプトされた。なお、浦西と毛海はバス事業を対象とした費用構造分析に取り組んできたが、分析に必要なデータの収集が十分ではなかったことなどが影響し、残念ながら我が国のバス事業に関する一部のデータ整理および予備的分析にとどまり、研究成果を公表する段階には至らなかった。この点については、今後の研究計画策定において改善されるべき課題であると考えている。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (3件)
Transportation Research Part E
巻: (in press)
Journal of Regulatory Economics
巻: (Online First)
DOI10.1007/s11149-012-9193-4
Urban Studies
巻: Vol.48, No.16 ページ: 3537-3559
商経学叢
巻: 第57巻、第3号 ページ: 269-294
Kobe University Discussion Paper Series
巻: 2011.28 ページ: 1-27
http://www.heisei-u.ac.jp/ba/uranishi/
http://www.b.kobe-u.ac.jp/resource/staff/faculty/mizutani.html
http://tandai.osaka-seikei.ac.jp/staff/47_keumi.html