不況の流動性排出理論では、経済成長の可能性についての極端な悲観論が、結果的に資産価格と流動性に対するほぼとどまることのない需要の低下を招く。私の研究から、排出状況では従来の貨幣乗数及び支出乗数は小さく不安定になるということが明らかになった。さらに、予測可能な構造及び行動関係に基づく標準動的モデル(DSGEモデル)には、流動性排出における予測能力はない。このような極端な状態では、従来の需要抑制政策は役に立たない。一般化してしまった悲観論の根本的原因に取り組むための確実な長期政策を通じた信頼の回復に、政策の焦点を置くべきである。
|