研究課題
本研究の目的は、南アジアおよび南アフリカの研究対象国であるバングラデシュ、インド、モザンビークにおいて、道路、電力、通信などの経済インフラ整備のもたらす社会経済効果をメゾマクロおよびミクロレベルで分析することである。当初の研究実施計画では、本研究課題の最終年度である今年度に、各研究対象国における研究結果をまとめ成果を論文発表していくことであった。今年度は、南アジアおよび南アフリカの研究対象国であるバングラデシュ、インド、モザンビークのすべてを訪問し、経済インフラ整備のメゾマクロおよびミクロ効果について現地の研究協力者とともに研究を進めた。バングラデシュにおいては、バングラデシュ開発機構において、以前実施した現地企業の聞き取り調査をもとに、通信、道路、電力、情報技術インフラなどがもたらす、輸出産業、特に近年の輸出成長率がめざましい知識集約産業を取り上げ、その効果を吟味した。その結果、近年の経済危機は、さほど生産性に影響をもたらしていないことや、特に安定した電力供給が、その生産性や利益率に正の効果をもたらすことなどがわかった。モザンビークについては、当初現地調査を予定していた平成22年度に、現地研究協力者の都合で調査を実施できなかったため、繰り越しの上最終年度である平成23年度に実施した。内容については平成22年度報告書に記載。インドにおいては、デリー大学を中心に研究協力者と研究を進めた。インフラ整備がもたらす効果を産業特に投資への効果に注目して効果を検討した。しかし、あまり強い効果は見られなかった。
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BIDS Journal
巻: XXXIV ページ: 1-12
Asia-Pacific Research and Training Network on Trade, Working Paper Series
巻: No.109 ページ: 1-20