研究課題
本研究の目的は、アジアの典型的な産業クラスター形成パターンの環境を考慮したプロトタイプ・モデルを構築し、それにより実践的な開発戦略としての産業クラスター政策を提言することである。本研究は、産業集積・クラスター理論の途上国への適用を考慮した分析フレームワークを構築し、それをアジア諸国、ヨーロッパのクラスターに当てはめる。全体の研究項目は、下記(1)~(4)となる。1。経済理論分析:空間経済学、クラスター理論などのサーベイ、新理論の構築2.「アジアの典型的な産業クラスターの形成のパターン」仮説の構築3.仮説に関するアジア各国のケース・スタディーの蓄積(現地調査も含む):アンカー企業と関連企業のクラスター形成:異時点間比較4.そのヨーロッパのケース・スタディーとの比較最終年度において、製造業クラスターから「食・観光クラスター」の形成が今後のイノベーション(革新)を起こしていくうえで重要であることを見出した。中国が「転換点」を通過し、経済発展パターンの転換を図った。3か年の研究においてイタリアのナポリ、スペインのバルセロナ、ポルトガルのリスボンでの「観光産業クラスター」を調査した。仮説として、アジアにおける文化的な側面の強化が必要であることを見出した。また、遺伝子工学における「DNA解析」の手法を産業クラスター政策の解析に適用することの可能性を見出した。特に、Hox遺伝子、体節、遺伝子組み換えの考え方が産業クラスター政策を成功させるうえで適用可能である。この点を今後の課題としたい。
すべて 2012 2011
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (1件) 図書 (2件)
人間科学研究
巻: 9号 ページ: 22-43
開発学研究
巻: 第22巻1号 ページ: 1-11
Industrial Clusters, Upgrading and Innovation in East Asia、Edward Elgar
ページ: 36-71
ページ: 13-35