本研究は、産業クラスター政策分析において製造業クラスターから「食・観光クラスター」の形成が今後のイノベーション(革新)を起こしていくうえで重要であることを見出した。中国が「転換点」を通過し、経済発展パターンの転換を図り、アジアでは経済構造が変化した。3か年の研究においてイタリアのナポリ、スペインのバルセロナ、ポルトガルのリスボンでの「観光産業クラスター」を調査した。仮説として、アジアにおける「文化」的な側面の強化が必要であることを見出した。そこで、文化基礎因子という概念を提案した。また、遺伝子工学における「DNA解析」の手法を産業クラスター政策の解析に適用することの可能性を見出した。ヒトにDNAという遺伝子があるように産業クラスターはヒトを遺伝子として持つ。分子生物学の成果により、特に、Hox遺伝子、体節、遺伝子組み換えの考え方が産業クラスター政策を成功させるうえで適用可能であることを見出した。
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