1990年代に経済改革に乗りだして以降、インドは急速な経済成長、また貧困率の低下で注目されてきた。しかし労働市場のマクロレベルのデータからは、貧困緩和に見合った変化は十分に浮かび上がってこない。そこで本研究では、都市インフォーマル・セクター労働者や「寄せ場」日雇い労働者など多様な分野の労働者に関するフィールド調査、また日系企業へのアンケート調査等を行い、労働者の雇用・労働の実態と世代内・世代間モビリティを探究し、マクロレベルのデータからだけでは見えにくい貧困緩和のメカニズムを明らかにしようとした。
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