本研究では、市場の情報効率性について、過去数分の注文不均衡により将来数分の価格変化を予測できるかを検証した.売買が活発な銘柄では、過去5分間の注文不均衡により将来5分間の価格変化を予測できるが、過去15分間の注文不均衡から将来15分間の価格変化を予想することは困難であり、市場が情報効率的になるのに5分以上の時間がかかるが15分はかからない、ということがわかった.但し、価格の予測力に対してビッド・アスク・スプレッドが十分に広いため成行注文により正の収益をあげることは困難であり、その点で市場はセミ・ストロング型で情報効率的である.
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