研究課題/領域番号 |
21530310
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研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
後藤 尚久 北九州市立大学, 経済学部, 教授 (20275118)
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研究分担者 |
内田 交謹 九州大学, 大学院・経済学研究院, 准教授 (80305820)
梅澤 俊浩 北九州市立大学, 経済学部, 准教授 (60350360)
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キーワード | 会計制度 / 銀行財務 / ガバナンス / BIS規制 |
研究概要 |
22年度は、研究の目的である会計制度が銀行財務に与えた影響について実証的な分析を開始した。まず21年度に本研究に関する研究会でサーベイしたアメリカの自己資本比率規制に関する実証研究について、研究代表者である後藤と分担者である梅澤がサーベイ論文としてまとめ、北九州市立大学経済学会の紀要である『商経論集』に掲載した。 さらに、後藤と研究分担者である内田は、21年度に構築した企業及び銀行の財務データを用いて、銀行が破綻企業に対して債権放棄という救済措置をとる要因について分析し、日本的といわれるメインバンクによる旧来型の私的な破綻処理のメリット・デメリットを明らかにした。本研究の結果は、Review of Quantitative Finance and Accountingにアクセプトされ、掲載される予定である(onlineでは掲載済み)。 内田は、規制の有無(強さ)が産業ごとに異なることに着目し、規制が各産業(企業)のガバナンスのあり方に影響を与えていることを実証的に明らかにした。経営財務論学会の学会誌『経営財務研究』にその成果を投稿し、近刊の予定である。 梅澤・後藤は、昨年度から継続的に「メインバンク関係と裁量的業績修正の関係」と「信用金庫と地方銀行の利益調整及びガバナンス構造」について実証研究を進めており、23年度に学会報告及びjournalへの投稿をする予定である。これらの研究はすべて本研究課題に沿ったものである。
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