研究課題
昨年度は企業活動に関する2つの金融リスクについて分析し、成果をまとめた。本年度は2つのリスクのうち、海外直接投資に伴う、投資先の国が投資プロジェクトを撤収するリスクについてさらに深く分析をした。具体的には、ロシアの天然ガス開発プロジェクト(サハリン-2)が持つ撤収リスクをアメリカ型コールオプションとして捕らえ、その価値評価行った論文を国際学会で発表し、その研究成果を出版した。同様の問題を理論的な側面から分析をし、石油や天然ガスの生産から生み出される収益をキャッシュフロー流列を奪い合う確率モデルを提唱し、最適撤収時刻が石油や天然ガスの市場価格の影響をどの程度うけるかについてシミュレートした論文を国際学会で発表した。また、昨年度の成果の拡張として、企業の消費活動と金融リスクの関係についてまとめた論文も出版中である。さらに、性質が異なる複数の投資家がポートフォリオに投資した場合のリスク特性についてまとめた研究成果も査読つきの論文として出版される。これによって、市場と性質を異にする投資家と企業の投資活動の関連性をモデル化する可能性が現れた。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)
南山経営研究
巻: 25/3 ページ: 109-120
the Proceedings of KIER-TMU International Workshop on Financial Engineering 2010
巻: (掲載確定 Accepted for publication)
立教ビジネスレビュー