1 史料収集 本年度は、シンガポール国立図書館、シンガポール国立大学図書館、シンガポール国立史料館を中心に所蔵されているシンガポール商業会議所の資料を調査し、かなりの部分を収集できた。とりわけシンガポール国立図書館にマイクロフィルムで所蔵されている史料には、シンガポール商業会議所のみならず、ペナン商業会議所のものも含まれていた。これも併せて収集し、両会議所の比較研究も可能となった。さらに、新聞や政府史料からもシンガポール商業会議所の情報が得られるので、それも同様に収集した。シンガポール商業会議所やペナン商業会議所の両史料を通じて、海峡植民地の発展と商業身ネットワークの帝国的役割を明らかにすることを目指し、分析を進めていく予定である。予算の関係上、香港での史料調査は次年度に先送りせざるを得なかった。 2 研究成果の発表 本年度の研究成果の発表は、イギリスのリヴァプール大学で開催されたInternational Port Cities and Colonistion/Decolonisation Seminar、ならびに京都大学で開催された「植民地都市と商業・金融・情報ネットワーク」(科研基盤研究A:代表脇村孝平)第二回研究会で研究代表の川村が行った。
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