研究概要 |
1史料収集 本年度は、シンガポール国立図書館、シンガポール国立大学図書館、シンガポール国立史料館を中心に所蔵されているシンガポール商業会議所の資料を調査し、1887年~1940年までの会議所年次報告書をすべて収集することができた。とりわけシンガポール国立図書館にマイクロフィルムで所蔵されている史料には、シンガポール商業会議所のみならず、1887年~1900年のペナン商農会議所のそれも含まれており、両商業会議所の比較研究も可能となった。さらに、新聞や政府史料からもシンガポール商業会議所の情報が得られるので、それも同様に収集した。シンガポール商業会議所やペナン商農会議所の両史料を通じて、海峡植民地の発展と商業ネットワークの帝国的役割を明らかにすることを目指し、分析を進めていく予定である。予算の関係上、香港での史料調査は別機会に譲らざるを得なかった。 2研究成果の発表 本年度の研究成果の発表は、マレーシアで開催されたPenangand the Indian Ocean Projet Confbrence(2011年9月)、ならびに京都大学で開催された「植民地都市と商業・金融・情報ネットワーク」(科研基盤研究A:代表脇村孝平)が主催したInternational Workshop on 19th Century Globalization and Colonialism: India,Asia, and the World Economy (2012年3月)において研究代表者の川村が行った。
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