研究課題
3つの方向から研究を進めた。すなわち、(1)サービス・イノベーション・アーキテクチャの概念と事例研究、(2)サービス指向実施環境の構築、(3)サポートプロセスの特性計算方法の開発である。サービスイノベーション・アーキテクチャについては、電子政府の諸機能や情報システムをサービスとして全体的なイノベーションの観点からまとめて経営情報学会で発表した。さらに、電子マーケットプレイス企業についての発表を行った。これを取りまとめて経営情報学会誌において公表することになった。サービス試行実施環境の構築例として、流通BMSという実務データモデルを、SOAの環境とXMLデータベース管理システムを用いて実現するための条件を考察し、それに基づいて試作し妥当性を検証した。現行のXMLデータベース管理システムでは、流通BMSをすぐに実施することができず、そのために必要な技術的項目を明らかにした。理論研究であるサポートプロセスの特性計算開発法は、大きな進歩があった。周期的動作の中に存在する周期構成状態に離散事象方程式が対応すること、したがって、平均トークン数を計算するためには、これらの複数の離散事象方程式を取り扱う必要があることを見出した。このことは、理論的には大きな価値を持つが、これをもとにして研究を進め、複数方程式を一度に扱って平均トークン数を計算する方法を見出す必要がある。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (4件)
Institute of Policy and Planning Sciences Discussion Paper series,筑波大学 No.1255
ページ: 1-49
イノベーション・アーキテクチャーイノベーションの戦略策定の方法論(同友館)
ページ: 1-16, 88-157, 257-269