研究課題/領域番号 |
21530352
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
山倉 健嗣 横浜国立大学, 経営学部, 教授 (90126384)
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研究分担者 |
高橋 賢 横浜国立大学, 国際社会科学研究科, 准教授 (50282439)
山岡 徹 横浜国立大学, 国際社会科学研究科, 准教授 (80377085)
ヘラー ダニエル 横浜国立大学, 経営学部, 准教授 (00362096)
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キーワード | 企業経営 / 組織変革 / 変革推進主体 / パワー / ネットワーク |
研究概要 |
組織変革の認知・導入・定着のプロセスを変革に関わる内外の主体(変革推進主体)および主体間の関係に焦点を当て、変革の新しいプロセスモデルを構築することをめざしている。そこで変革推進主体に関する既存の文献のサーベイを行った。変革推進主体の役割に関する研究は行われてきたが、変革推進主体と他の主体との関係といった。管敬論的視点に立つ動態的研究が行われていないことが明らかになった。それはパワー・影響力の観点からの分析がほとんど行われなかったことでもある。 また変革の認知・導入・定着の段階との関連で、変革推進主体のパワーやネットワークを解明している研究もほとんどなかった。変革プロセスと変革推進主体を連動させた枠組みの構築の必要性が確認された。 組織変革の具体的な事例として、日産自動車、テルモ、ヤマハ発動機、などをとりあげ公刊されている資料を中心に分析を行った。変革においては、トップ、ミドル、現場が異なった役割を果たすとともに、トップとミドルとの関係、ミドルと現場との関係がいかに展開されるのかが重要であることが明らかになった。変革推進主体であった、日産におけるCFT、テルモにおけるTBUに注目すると、こうしたチームや単位がいかに形成されたのか、どのようなメンバーで構成されたのか、トップがどのように関与したのか、チームや単位のパワーの源泉や行使が重要であることが明らかになった。また企業の変革においては新製品開発や新事業の開発がきわめて重要であり、新製品開発における主体間のパワーやネットワークの分析が重要であることが少数の事例の分析からも明らかになった。
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