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2011 年度 実績報告書

企業不祥事発生のメカニズムの解明と予知発見システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21530366
研究機関和光大学

研究代表者

小林 猛久  和光大学, 経済経営学部, 准教授 (40434211)

研究分担者 小林 稔  和光大学, 経済経営学部, 教授 (50287926)
山崎 秀雄  和光大学, 経済経営学部, 教授 (30366968)
杉本 昌昭  和光大学, 経済経営学部, 准教授 (90318725)
西岡 久充  和光大学, 経済経営学部, 准教授 (10513757)
小島 大徳  神奈川大学, 経営学部, 准教授 (70386803)
キーワード経営学 / 企業倫理 / CSR
研究概要

本研究では食品業界を対象とし,企業不祥事の発生メカニズム解明のため,アンケート調査をとおした不祥事の有無による比較,あるいは不祥事にかかわって実務上,重視している内容や軽視している内容の抽出から,実証的にその発生を抑制する要因を検討することを目的とした。
結果として,今回調査対象として取り上げた企業においては,業務目標の達成値の設定,失敗の再発を防止するシステムの有無,クレームの集約・記録の有無,経営理念や組織風土の変化などが重視されている要因として挙げられた。また,軽視されている要因として,社外取締役や外部監査の設置,内部通報システムの有無,業務上の失敗を周知するシステムの有無などが挙げられた。これらの要因が企業の不祥事に何らかの影響を与えており,比較的軽視されている要因について,何らかの対策を講ずることで企業不祥事を抑制する一つの要因となることを示唆し,結論とする。
しかし,企業活動は組織内部のメカニズムによってのみ作動しているわけではなく,他の企業との関係,とりわけ親会社や大口取引先との関係といった垂直的なダイナミズムも大きな影響を与えている。今回の調査においても,過去に不祥事を起こした企業からの回収票・自由記述欄に,不祥事発生の背景に取引先からの圧力があったことを述べているものが見られた。
社外取締役の選任や外部監査の実施といった企業活動にかかわる近年の動向は,企業組織を外部に対して開くという方向性を具現化したものである。そして本調査において,その外部環境=他企業との関係が遠因となって不祥事が発生するケースも存在するということが明白になったことは注目されるべき点である。次回以降の調査においては,組織内部のメカニズムに対する環境要因たる組織外関係についてもさらに分析を加え,企業不祥事の発生を抑制する要因を確定していきたい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 食品業界における企業不祥事の発生メカニズムに関する研究2012

    • 著者名/発表者名
      小林猛久、西岡久充、小林稔、杉本昌昭
    • 雑誌名

      和光経済

      巻: Vol.44 No.3 ページ: 37-50

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本企業の不祥事と倫理的経営者の育成条件-倫理的価値判断における経営者のリーダーシップ2011

    • 著者名/発表者名
      青木崇
    • 雑誌名

      経営管理

      巻: 第586号 ページ: 16-24

    • 査読あり
  • [学会発表] 企業不祥事をめぐる諸問題とコーポレート・ガバナンスの必要性2012

    • 著者名/発表者名
      青木崇
    • 学会等名
      日本経営倫理学会中部地区研究部会
    • 発表場所
      椙山女学園大学
    • 年月日
      2012-01-28
  • [学会発表] 食品業界における企業不祥事発生要因と危機管理コミュニケーションに関する一考察2012

    • 著者名/発表者名
      小林猛久
    • 学会等名
      日本貿易学会東部西部合同部会
    • 発表場所
      愛知学院大学栄サテライトセンター
    • 年月日
      2012-01-28

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公開日: 2013-06-26  

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