「ポスト自動車時代」については、電気自動車の導入からはじまり、ハイブリッド・カーを中心とする環境対応車開発全般に注目した。中部経済産業局および中部経済連盟共催で2011年1月下旬から2月下旬にかけて開催された「経営者向け次世代自動車講座」においては、議論を経て、概論講義ならびに以降の講義にも出席し意見交換を実施した。2010年秋からの準備段階からプロジェクトに参加した。また名工大における産学官連携プロジェクトの一環として開催した「リチウムイオン電池等の蓄電池」に関する研究会を開催した.以上の研究プロジェクト・研究会の活動を通じて、(1)「充電池・電気自動車」自動車については、現行のリチウムイオン電池については、重量ならびに製品の安全性・安定性に疑問があること、(2)ニッケル電池によるハイブリッド車が今のところ最大公約数であること、(3)次世代自動車は環境対応・省エネ車ではあってもそれが充電池・電気自動車ではないことが明らかになった。(4)したがって、「ポスト自動車」とは、新交通体系(電車連携、コンパクト化)と新エネルギー体系(電力レス化も含む)への移行をにらんだ新たな取り組みが必要であることが明らかになった。 日仏独の自動車部品・同関連加工企業の事業戦略」については日本の部品関連企業・同加工企業の工場および、ドイツならびに東部スイス地域における、鍛造部品加工企業、自動車メーカーおよび工作機製造業企業の工場を調査した。ドイツ・スイス地域の工作機製造業事例から、従来の量販・量産に代わる、小ロット・逸品でも経済性のとれる新たな生産方式の端緒が最終年度に向けて得られた。
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