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2009 年度 実績報告書

映像コンテンツ産業における提携能力の時系列分析:メディア再編期の国際競争戦略

研究課題

研究課題/領域番号 21530390
研究機関香川大学

研究代表者

山田 仁一郎  香川大学, 経済学部, 准教授 (40325311)

研究分担者 山下 勝  青山学院大学, 経営学部, 准教授 (80348458)
若林 直樹  京都大学, 大学院・経営管理, 教授 (80242155)
キーワードコンテンツ開発 / ネットワーク / 戦略提携 / 映画 / 提携組織能力 / プロジェクト / ソーシャル・キャピタル / 製作委員会
研究概要

本研究は、日本の映像コンテンツ産業における製作提携の構造とその形態について、経営戦略の観点から2000年代の製作委員会のネットワーク分析を通じて明らかにすることを目的とする。映像コンテンツの制作に際し、製作委員会と呼ばれる時限ネットワーク組織を分析の主な対象とする。製作委員会には、多様な企業が自社の事業利用を目的として参画する。これらの企業群は従来の映画産業にない独特な製作手法や著作権ビジネスのスキーム等のノウハウを持ち込み、近年では、アニメーション映画の製作経験を蓄積してきた出版社の影響力が増しつつある。
2000年代の日本映画の製作事業開発提携において、企業の持つ企業間ネットワークの構造形態、関係特性と、関与した映画の平均的な業績の関連を見てみると、凝集的な紐帯に一定の効果が見られた。これは、日本映画の製作委員会の現状について紹介したところで示したように、常時、一定の企業と凝集的なクラスターを形成してそこで製作をしている企業の方が、そこで映画製作に関わるソフトな資源を相互利用できるとともに複数のメディアを用いて集中的な映画宣伝を行うことができるように活用型の学習を進めているので、業績の高さが期待できた。つまり映画製作に関する文脈に依存した知識とルーチンを共有している企業の業績が高い傾向が見えた。支援企業は、大手商社、IT企業、芸能事務所などがあり、自分の保有する事業資源(小売網、デジタルメディア技術、タレントなど)を活かす途を探るために、幅広く流通メディア企業、製作企業に関与する傾向が見られた。ネットワークにおける提携組織能力(Alliance capability)の観点を導入すると、こうした結果からある種の経営管理上の含意を得られるだろう。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文]2010

    • 著者名/発表者名
      山田仁一郎, ほか
    • 雑誌名

      プロデューサーのキャリア連帯:映画産業における創造的個人の組織化戦略(白桃書房)

      ページ: 1-327

  • [雑誌論文] 日本映画の製作提携における凝集的な企業間ネットワークと興行業績:2000年代の製作委員会のネットワーク分析2009

    • 著者名/発表者名
      山田仁一郎, 他
    • 雑誌名

      京都大学大学院経済学研究科 Working Paper J-70

      ページ: 1-23

    • 査読あり
  • [雑誌論文]2009

    • 著者名/発表者名
      若林直樹
    • 雑誌名

      ネットワーク組織:社会ネットワーク論からの新たな組織像(有斐閣)

      ページ: 1-326

  • [学会発表] 日本映画の制作提携における凝集的な企 業間ネットワークと興行業績-2000年代の制作委員会ネットワーク分析-2009

    • 著者名/発表者名
      山田仁一郎, 他
    • 学会等名
      組織学会研究発表大会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2009-06-06

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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