研究概要 |
平22年度研究課題)製品開発プロジェクトのための効果的なアライアンス・マネジメント手法の開発 製品開発プロジェクトを効果的に進めるためには大学-企業間のパートナーリングのマネジメントが最重要課題であった。 アライアンス・マネジメントはすでに主として企業間の戦略的なマネジメント手法として定着しているが、とくに先端技術における「研究開発型」中小企業、「大学発ベンチャー」(Science-based enterprise, New technology-based)と「サイエンス(リンケージ)型」の大手企業との「研究開発」アライアンスにおけるマネジメント手法は本研究にとっても参考となった。それらのうちMIT発ベンチャーの事例については以前に一定の調査を行っており、本研究にとって大いに役立った。 しかし、本研究における問題は「サイエンスリンケージ」とはいえない開発プロジェクトの大学-中小企業間アライアンスのマネジメントであった。その点で直接モデルとなったのが、地域中小企業向け知識・技術移転の成功事例として有名なドイツ・シュタインバイス大学(Steinbeis-Hochschule Berlin, SHB)の製品開発アライアンス手法である。このSHBのマネジメントのポイントとなっている手法は、「企業(市場)ニーズ型」の知識・技術移転である。そうした手法をベースに日本の地域の実情を勘案した効果的な手法の開発を行った結果、大要次のようなアライアンス・マネジメント手法が有効であるという結論を得た。すなわち、(1)コンサルティング(2)技術評価・分析(3)受託技術開発(4)プロジェクト人材育成(技術研修)を組み合せたスピーディでコンサルティング重点の手法がそれである。
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