研究課題/領域番号 |
21530396
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
西野 勝明 静岡県立大学, 経営情報学部, 教授 (50514600)
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研究分担者 |
田中 啓 静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 准教授 (80387521)
藤本 健太郎 静岡県立大学, 経営情報学部, 准教授 (50381017)
山浦 一保 立命館大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (80405141)
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キーワード | 経営管理 / 行政経営 / 経営マインド / 公務員 / 行政改革 |
研究概要 |
本研究は、制度の導入が進む新公共経営(NPM)への取組が、行政の現場では期待された効果を上げ得ず、むしろ「機能不全」とでも呼ぶべき現象が生じている。その要因として、行政を担う公務員に「経営マインド=経営的思考と行動様式」が形成されていないため、NPMのツールを活用できていないという仮説を実証的に把握することにある。具体的には、NPMに基づく改革を行ってきた自治体と、行っていない自治体の職員にアンケート調査を行い、職員の間に経営意識がどの程度浸透しているか、等を数量的に把握する。内容としては、(1)職員が属する組織の機能状況、(2)職員個々人の経営行動と管理行動の活動状況、(3)職員の仕事、職場、職業に対する満足度、の3分野において職員がどのように評価(5段階)しているか、を把握する。 最終年度である平成23年度は、過去2年間で行ってきた概念整理、それに基づき作成した調査票により、三つの自治体への調査を行った。第一に、NPMに基づく改革を15年以上に亘って行っている静岡県を対象とした調査を7月に行った。調査対象者は全職員6,269人である。第二に市レベルで、今まで行政改革は行ってきたが、NPMに基づく改革は未だ実施していない静岡県下田市を対象とした調査を11月に行った。調査対象者は全職員248人である。第三は、市レベルで、NPMに基づく改革を全国の市の中で最も先鋭的に実施している兵庫県小野市を対象に1月に行った。調査対象者は、全職員542人である。 こうした3自治体を対象にしたアンケート調査の報告書として、平成24年3月に「職員の経営意識に関する調査報告書-静岡県-」を、「同-静岡県下田市-」と「同-兵庫県小野市-」を同年4月に作成した。また、平成23年12月に静岡県を対象にした調査結果から、県職員の「自己の属する組織の機能状況に対する評価」に関して論文を作成し県立大学紀要に投稿した。 今後、3自治体への調査結果を基に、比較分析を行い、論文を逐次作成し、学会誌等に投稿する予定である。
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