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2009 年度 実績報告書

中国の日・韓・独・民族系乗用車とトラックメーカーの競争戦略と研究開発システム

研究課題

研究課題/領域番号 21530397
研究機関大阪市立大学

研究代表者

朴 泰勲  大阪市立大学, 大学院・創造都市研究科, 准教授 (50340584)

キーワードモジュラー型製品の差別化 / 中国のトラック産業 / 組織間システム / 自動車メーカーの競争戦略 / 組織間協同 / 競争戦略 / 1次と2次部品メーカー / 日韓中独の自動車メーカー
研究概要

研究成果としては「国際ビジネス研究」という学会誌に掲載が決まった論文と東京大学の博士号取得論文がある。まず、国際ビジネス研究に掲載された論文の問題意識はモジュラー型製品であるトラックを差別化するため、製品の中核・一般・顧客仕様サブシステムの内部構造と製品戦略を企業の資源と環境に合わせ、どのように組み合わせれば良いのかという点である。この問いに答えるため、韓国の現代自動車・タダ大宇および中国の一汽解放・中国重汽・春蘭汽車を取り上げ、事例研究を行った。その結果、モジュラー型製品を差別化するためには、企業の資源と環境に合わせ、中核・一般・顧客仕様サブシステムの内部構造およびプロダクトアウト戦略・マーケットイン戦略・カスタマーイン戦略を組み合わせる必要があることが明らかとなった。また、東京大学の博士号請求論文では外部環境が組織間システムの形成に及ぼす影響をある程度取り除くため、中国市場を取り上げて、一汽VW、天津トヨタ、北京現代の競争戦略が階層的分業の組織間開発システム、組織間生産システム、組織間契約システムの形成にどのような影響を及ぼすのかについて調べた。その結果、次の点が明確になった。
本研究の分析結果をまとめると、次の通りである。
外部環境の影響が組織間システムの形成に及ぼす影響をある程度取り除いた状況でも、自動車メーカーの競争戦略は自動車メーカーと1次部品メーカーの間の組織間システムの形成に影響を及ぼす要因の1つであった。
ただし、階層的分業の下位階層にある2次部品メーカーの多くは開発能力を持っていない貸与図部品メーカーであるため、1次部品メーカーと図面の設計を行わなかった。そのため、1次部品メーカーと2次部品メーカーの間では本格的な組織間開発システムが形成されていなかった。したがって、外部環境の影響をある程度除去した状況で、自動車メーカーの競争戦略が1次部品メーカーと2次部品メーカーの間の組織間システムの形成に影響を及ぼすところは、組織間生産システムと組織間契約システムのみであった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 韓中トラック産業におけるモジュラー型製品の差別化戦略2010

    • 著者名/発表者名
      朴泰勲・李升圭・金景泰
    • 雑誌名

      国際ビジネス研究 第3巻((印刷中))

      ページ: 34-51

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 競争戦略と組織間システム-中国市場における自動車メーカーの競争戦略2010

    • 著者名/発表者名
      朴泰勲
    • 雑誌名

      東京大学経済学研究科博士号請求論文

      ページ: 1-186

    • 査読あり
  • [図書] 地域産業とネットワーク:第3章-海外工場間の棲み分けの影響要因分析:日進製作所のタイと中国工場の事例研究2010

    • 著者名/発表者名
      編著者:松岡憲司(朴泰勲11章を執筆分担)
    • 総ページ数
      263(うち(17)
    • 出版者
      日本評論社

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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