本年度は(1)女性中間管理職を育て、彼女達が自分のキャリアとして昇進を希望し仕事に精進するための組織マネジメントの仕組み(業績評価、人事システム、教育システム)とはどのようなものか。 (2)彼女達の昇進を支援し彼女達を上位職に引き上げようとする上司は、組織内でどのようなリーダーシップをとっているのか、そしてそれはどのような社内外におけるキャリアから形成されるのか。又、引き上げようとする上司はどのような組織マネジメントを行うと多く排出することが出来るのか。 (3)女性中間管理職自身にとって、どのようなマネジメントスキルが必要でそれはどのようなキャリアパスから作られるのか、又、どの能力を磨けばよいのか。以上について仮説構築するために、(1)現在女性中間管理職にいる当該年齢レンジの女性、(2)彼女の管理職昇格について支援した上司(3)彼女の同期の男性社員(4)会社の人事部、可能であれば人事部長、担当役員などの会社の上位職に対してインタビュー調査を行った。ターゲットとして取り上げる企業を、生命保険、損害保険、地方銀行、都市銀行、証券会社等の金融機関と、専門職としての女性医師をとりあげた。第一年目のパイロット調査として、地銀3件、女性医師を多く抱える急性期病院1件の計4件の調査を実施した。インタビュー調査では、彼女を支援した上司と、彼女の同期入社の男性社員、そして会社の上位職と人事へのインタビュー調査を同時に行い、女性中間管理職のマネジメントスキルの開発と、組織マネジメントについての仮説を構築した。
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