研究課題
研究代表者は、まずは日本で入手しうる南アフリカや東アフリカ各国の企業年鑑と農産物流通・加工業に関する資料収集を行い、調査項目を精査した。次に、本研究の予備調査として、2009年8月31日~9月日に南アフリカ共和国のケープタウンとヨハネスブルグ、タンザニア連合共和国のダルエスサラームとザンジバルを訪問した。先に南アフリカを訪問したのは東アフリカに進出している南アフリカ企業の本社を訪問し、協力を依頼するためであった。その結果、タンザニアとウガンダに子会社をもつSAB-Miller社(ビール製造)とショップライト社(スーパーマーケット)、ウガンダに支店をもつパイオニア・フーズ社(食品加工)等の関係機関へのインタビュー・調査協力依頼をすることができた。タンザニアではこれら企業の子会社を訪問するとともにジュース製造、スパイス製造、インスタントコーヒー製造などの農産物流通・加工業に加えて、投資センターや通商産業省等の政府関係者、商工会議所などの経済団体を訪問し、本調査に向けての協力体制を構築することができた。さらに、2010年1月31日~2月6日に予備調査として東アフリカのエチオピアを訪問し、ビスケット製造企業、スーパーマーケット、政府・経済団体等へのインタビューを実施した。さらに研究代表者は別の調査で東アフリカのウガンダとケニアを訪問した。以上の成果により、(1)調査候補地の決定、(2)南アフリカ企業の進出状況の確認、(3)農産物加工・流通業の現状把握(4)研究協力体制の構築を行っていく、としていた当該年度の目標を大方達成することができた。さらに、本調査に関する研究がアジア経済研究所より英文ペーパー(次ページ参照)として刊行された。このテーマに関する内外の先行研究は皆無といえ、その実態把握に大きく前進できた意義は少なくないと思われる。
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日本労働研究雑誌 597
ページ: 113-114
African Producers in the New Trend of Globalization : An Interim Report(うち、第2章 The Food Industry and Supermarkets in Eastern Africa : A preliminary report on research in Tanzania and Ethiopia を執筆)(Institute of Developing Economies)
ページ: 43-56
中国のアフリカおよびオセアニアにおけるプレゼンス(うち、第4章アフリカ地域産業への中国インパクトを執筆)(平和安全保障研究所)
ページ: 95-114