本研究の主な目的は、イノベーションを創出するR & D戦略と適合的なHRMを明らかにすることである。そこで本研究は、イノベーティブな成果を導き出すR & D戦略、人材マネジメントポリシー、そして研究開発者の組織行動のタイプを調査した。調査は東証一部に上場している製造企業500社を対象に実施された。調査の結果、研究開発活動においてイノベーティブな成果を創出するためには、「革新品質戦略」「透明で公平なHRM」「自立的な組織行動」が必要であることが明らかになった。また、適合性に関する分析の結果、研究開発戦略と組織行動が適合的であるほど、イノベーティブな組織成果が創出されやすいということが示唆された。
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