本研究の目的は、日本の製薬企業を研究対象として、研究プロセスと開発プロセスにおける研究開発投資規模を分析のうえ、日本の製薬企業の研究プロセスと開発プロセスが規模的に分離していることを明らかにすることであった。本研究の結果、日本の製薬企業の研究開発において、(1)研究開発投資規模が開発プロセスに及ぼす効果は研究プロセスに及ぼす効果よりも大きいこと、(2)研究成果が開発成果に効果を及ぼしていないこと、が示された。すなわち、日本の製薬企業において、研究開発投資規模の観点から、研究プロセスと開発プロセスが分離していることが示されたのである。
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