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2009 年度 実績報告書

サービス業におけるCRM能力の構造と成果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21530431
研究機関小樽商科大学

研究代表者

近藤 公彦  小樽商科大学, 大学院・商学研究科, 教授 (10205552)

キーワードCRM / 組織能力 / リレーションシップ・マーケティング / カスタマイゼーション / POS / チャネル・パートナーシップ
研究概要

21年度の研究では、小売業を対象としたアンケート調査を実施し、多変量解析による統計分析を行い、以下のような結果を得た。(1)CRM能力の要素は、CRM基盤、組織サポート、顧客データ分析、顧客コミュニケーション、競合・取引先分析、顧客データ共有、およびCRM実施の7つからなる。(2)これらのCRM能力は、顧客関係の組織マネジメントと市場マネジメントの2つに類型化することができる。(3)CRM実施には、これら2つのマネジメント能力が重要な役割を果たしている。(4)CRMの財務的な成果は、ロイヤルティ・カスタマイゼーションと、それによってもたらされる顧客成果によって規定される。この研究成果は、「小売業における顧客関係管理の構造と成果」として高嶋克義・西村順二編『小売業革新』千倉書房、2010年、に収められた。
また、小売業のCRMにおいて密接に関連するSCM(Supply Chain Management)に注目し、生活協同組合コープさっぽろを事例研究の対象として、POS情報開示に伴うチャネル・パートナーシップ構築の様式と課題を検討し、チャネル研究における次のような新たな課題を提示した。(1)チャネル・パートナーシップという協調的関係における取引先企業の焦点企業への情報依存の様式、および情報依存性に基づく取引依存のメカニズムを理論的に明らかにすること、(2)ある焦点組織がPOS情報開示による先行者利益と持続的な競争優位を確保するための能力を戦略的に構築していくメカニズムを理論的に検討すること、(3)POS情報開示という情報の「開いた」チャネル関係を理論的にとらえ、そこでの取引および競争関係の様式を明示的に組み込んだチャネル研究を行うこと、である。この研究成果は、「POS情報開示によるチャネル・パートナーシップの構築」として『流通研究』第12巻第3号、2010年、に発表された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 小売業における顧客関係管理の構造と成果2010

    • 著者名/発表者名
      近藤公彦
    • 雑誌名

      小売業革新(高嶋克義・西村順二編)千倉書房、所収

      ページ: 133-154

  • [雑誌論文] POS情報開示によるチャネル・パートナーシップの構築2010

    • 著者名/発表者名
      近藤公彦
    • 雑誌名

      流通研究 第12巻

      ページ: 3-16

    • 査読あり
  • [学会発表] POS情報開示による新次元のチャネル・パートナーシップの構築2010

    • 著者名/発表者名
      近藤公彦
    • 学会等名
      日本商業学会第59回全国研究大会ワークショップ
    • 発表場所
      関西大学
    • 年月日
      2010-05-29

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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