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2009 年度 実績報告書

広告ビジネスの構造と広告機能の変遷研究-日欧米の1995年~2010年-

研究課題

研究課題/領域番号 21530439
研究機関青山学院大学

研究代表者

小林 保彦  青山学院大学, 経営学部, 教授 (80082733)

研究分担者 中尾 麻衣子  青山学院大学, 経営学部, 助教 (30537262)
キーワード広告 / 広告産業 / メディア / インターネット
研究概要

本研究の目的は、「日欧米の広告産業の構造-広告会社、媒体社、広告主および消費者-と広告の機能の変遷」について考察することである。今日、世界の広告界は大転換期にある。日本でも厳しい経済環境が続くなか、広告会社に対する広告主の意識はこれまで見られなかったほどの大きな変化を見せている。まず、日本の広告費の構造に大きな変化が見られる。2000年以降インターネット広告の進展がみられたが、2009年度の日本の広告費の媒体別比率をみると、テレビに続きインターネットが第2位となった。従来のマス4媒体(新聞、雑誌、ラジオ、テレビ)のうち、すでにラジオ、雑誌、そして新聞を抜き、現在全体の構成比の1割を占めるに至っている。
世界的に見ても各国で同じような兆候がみられる。英国に至っては2009年テレビを追い抜き、インターネットが第1位となっている。また、2008年9月のリーマンショックに始まる世界同時不況の影響も響き広告費の大幅減が起きている。しかし、インターネット広告費は下げ止まりを見せているものの、マス4媒体は減少傾向にある。つまり、経済の低迷のみが広告費の低迷の原因ではなく、広告そのものの構造が大きく変化しているとみることが出来る。
また、企業の宣伝部およびコミュニケーション関連部署の統廃合も進む中、新たな動きがみられる。それは広告代理店の人材が各企業の中に取り入れられ、従来とは違う携帯がみられるようになっている。これまで、戦後高度成長期にマーケティングとともに広告は企業の利潤を追求するための手段として多用されてきたが、近年広告に求められる機能に変化がみられる。それは、企業に社会的責任(CSR)が求められることにも関係する。広告を利潤追求の手段をみなすよりもむしろ社会的課題に広告の機能を求め始めている。それは、企業だけではなく、官公庁やNPOなどが社会合意形成をするための手段として広告を活用することが増えている。今後も日本および各国の現状と変化について時系列で情報を収集していく予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 2010・重点広告戦略の方向2009

    • 著者名/発表者名
      小林保彦・中尾麻衣子
    • 雑誌名

      JAA(Japan Advertisers Association Inc.) 53

      ページ: 8-22

  • [雑誌論文] 広告ビッグクランチ2009

    • 著者名/発表者名
      小林保彦
    • 雑誌名

      日経広告研究所報 43

      ページ: 3-4

  • [雑誌論文]

    • 雑誌名

      山経営論集

  • [学会発表] 基調講演 広告の現在と未来~危機的状況を乗り越え、新たなパラダイムを求めて~2009

    • 著者名/発表者名
      小林保彦
    • 学会等名
      日本広告学会 第40回全国大会
    • 発表場所
      愛知大学
    • 年月日
      2009-11-04
  • [図書] 基礎から学べる広告の総合講座20092009

    • 著者名/発表者名
      小林保彦(日経広告研究所編)
    • 総ページ数
      402
    • 出版者
      日経広告研究所/日本経済新聞社

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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