研究課題/領域番号 |
21530439
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
小林 保彦 青山学院大学, 経営学部, 教授 (80082733)
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研究分担者 |
中尾 麻衣子 青山学院大学, 経営学部, 助教 (30537262)
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キーワード | メディア / 広告会社 / IMC(Integrated Marketing Communication) / 人間・豊かさ・広告の効用 / 社会合意形成機能 |
研究概要 |
本研究の目的は、広告産業の構造-メディアと広告主、広告代理店および消費者-と広告の機能の変遷について考察である。1998年に出版した拙著『広告ビジネスの構造と展開-アカウントプランニング革新-』を大幅に改訂するために、2年目である2010年度は日本の広告ビジネス構造と広告の機能について(1995年ごろから2010年までに焦点を絞り)、1年目に収集した資料を論文に整理した。 21世紀の広告取引が変化する根底にある「広告ビジネスの構造」と「広告の機能」を明らかにする。これまでの広告研究はマスメディア(新聞からテレビメディアの発展構造)中心であった。メディア大変革が起こった1995年から2010年に焦点を当て研究を行う。これまでの広告研究は主にメディア(媒体)を中心に研究されてきた。広告の学術分野では日欧米とも文献が追いついていない現状のため、更なる歴史的研究が必要とされる。広告産業はプランニング、そしてクライアントのソリューションの時代へ変遷している。 広告研究は人間行動をマーケティング(市場におけるモノ、サービスと環境の関係を解釈する学)とコミュニケーション(人間と対象との感情交流を解釈する学)を用いて統合的に理解することである。広告は「豊かさ」に効くのか、という規範的効用から、「人間にとって豊かさとは何か、人間の豊かさと広告はいかなる関係にあるのか」を命題にした社会合意形成機能について整理した。
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