研究概要 |
1.地域の消費者の電子マネーに対する意識と普及課題の調査、分析(渡部) 応募者らが文献[1]にて発表した、東京区部と静岡市の消費者の電子マネーに対する意識と利用意向に関してのアンケート調査及び分析を発展させた。普及している地域として東京区部に大阪市、名古屋市を加え、大都市の周辺都市として静岡市に宇都宮市、和歌山市を加えた。調査内容は地域の消費者の電子マネー利用状況(利用/非利用、種類、利用場所、利用頻度、額など)、電子マネーに対する意識(利点、欠点、セキュリティ意識、利用する/しない理由、利用意向など)、回答者属性(性別、年齢、居住地域、年収など)である。調査会社を通じて上記6地域に居住するインターネット利用者にアンケートし、1,395名から回答があった。電子マネーの普及率は30%台から80%台と地域により大きな差があるので、今後、普及要因の分析を進めていく。 2.地域への電子マネーの普及状況、地域の交通事情、買い物事情の調査(岩崎) 調査対象地域6ヶ所における公共交通機関の状況、人口あたりの小売店数や売上高などを調査し、電子マネー普及率や消費者意識への影響を検討した。 3.電子マネーの地域への普及課題の明示、研究発表(渡部、岩崎) 本年度の調査、分析結果を踏まえて、電子マネーの普及条件を明らかにするよう論文を作成中である。 [1]渡部和雄、岩崎邦彦「非接触ICカード型電子マネーに対する消費者の意識と普及の課題-利用者と非利用者、交通系と流通系、地域による意識の差異と利用意向の分析-」経営情報学会論文誌Vol.17,No.4(2009年3月).
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