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2011 年度 実績報告書

健康行動変容におけるネットコミュニティの役割

研究課題

研究課題/領域番号 21530445
研究機関相模女子大学

研究代表者

金森 剛  相模女子大学, 人間社会学部, 准教授 (50500914)

キーワード社会心理学 / 消費者行動 / コミュニティ / 健康行動
研究概要

本年度は実際のネットコミュニティでの発言の分析やアンケート調査を行い、健康によい行動の継続の要因を定量的に検証することが目的であった。
去年度実施した調査を分析した結果、中高年男性の肥満に影響を与えるものは「健康な食事」と「運動」であることが確認できた。食事に影響を与えるものは家族であり、運動に影響を与えるものはスポーツ・コミュニティである。よってネットコミュニティが特に効果を発揮する分野は運動であると考えられる。
この結果を受けて、継続的にスポーツを行っている中高年男性を対象にグループインタビューを実施した。調査対象者には、スポーツに関わるネットコミュニティの実際の発言ログを見てもらいながら、スポーツ・コミュニティへの参加と継続に影響を与える発言を抽出した。調査の結果、以下の諸点が判明した。すなわち、職場、PTA、ジム、プール、ネットなどで仲間を探索し、最後は知人の勧誘でコミュニティに参加している。入会時は各種webを使うが、コミュニティ参加後はメールやSNSのダイレクトメッセージなどを使い、掲示板などのネットコミュニティは使わない。
そこでさらに運動継続の要因を分析するためにアンケートを実施した。スポーツに関連するコミュニティへの参加と継続を「コミュニティのブランド価値」で説明する仮説を構築し、定量的に検証を行った。重回帰分析の結果「このコミュニティを再度選ぶ」に対して、「サービス品質知悉」、「行動志向」、「多くのことを考える」といった変数の影響が大きい。このコミュニティが自分に対してどのようなサービスをしてくれるかをよく知っているという「DART(対話、アクセス、リスクマネジメント、透明性)」の価値と、「ACT」と「THINK」の経験価値が重要である。記録への挑戦だけでなく、多目的な人間的接触を通じて多様な思考が触発されるようなコミュニティ形成が、運動継続のためには必要であることが分かった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] ダイエット行動の規定要因:ダイエット態度と所属集団の影響2012

    • 著者名/発表者名
      金森剛
    • 雑誌名

      インフォマティクス(明治大学情報基盤本部)

      巻: 5巻2号 ページ: 5-16

    • 査読あり
  • [図書] マーケティングの理論と実際:基礎理論から参加型マーケティング構築まで2012

    • 著者名/発表者名
      矢島邦昭、金森剛
    • 総ページ数
      231
    • 出版者
      晃洋書房

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公開日: 2013-06-26  

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