研究課題/領域番号 |
21530488
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
阪 智香 関西学院大学, 商学部, 教授 (10309403)
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研究分担者 |
大鹿 智基 早稲田大学, 商学学術院, 准教授 (90329160)
尾畑 裕 一橋大学, 商学研究科, 教授 (20194623)
長束 航 福岡大学, 商学部, 准教授 (70329069)
溝口 周二 横浜国立大学, 国際社会科学研究科, 教授 (30200033)
渡辺 剛 福岡大学, 商学部, 准教授 (30269493)
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キーワード | 会計学 / 企業価値評価 / 気候変動 / イノベーション / 人的資源 |
研究概要 |
研究期間初年度の研究会等では以下の論点について検討した。これらはいずれも当研究の主要課題である企業価値評価モデルの前提および枠組みに関するものであり、これらを明確にしたことで、次年度以降に行う企業価値評価モデルに含める各因子の選定と株価説明力に関する実証分析を進める上で、研究者間での共通の認識が共有できた。 1.財務報告で前提とする企業価値について 企業価値は通常「株主資本価値+有利子負債」とされるが、株主にとっての企業価値とマルチステイクホルダーにとっての企業価値が特に長期的な観点から同一のものとなりつつあることをふまえ、将来の価値因子に気候変動要因等が組み込まれた企業価値を想定することとした。 2.企業評価モデルにおける企業価値の表示方法(トータルの金額表現か、企業価値に影響を与える要因の水準提示か)トータルの金額表示よりも、企業価値に影響を与える要因から企業価値を推定するに至る過程に豊かな情報が存在するため、この過程を明らかにすることとし、どこに焦点を当ててモデル化するかを次年度に考察することとした。 3.企業価値評価モデルに含める要因の範囲(気候変動因子、社会因子、人的資源因子、イノベーション因子の4因子以外の要因についての検討、4因子の具体的な指標群とその選定方法) 4因子は環境・技術立国であるわが国の企業の実情に添うものであるが、価値創造プロセスを取捨選択するプロセスにも着目することとした。なお、気候変動因子については、他の因子に先駆けて企業価値評価モデルに含めるKPIを選定し、それらの株価説明力に関する実証分析を行うための準備として、2006年度・2007年度に関する次のデータの収集を行った。(1)温暖化対策推進法に基づく事業所ごとの温室効果ガス排出量データ、(2)自主参加型国内排出量取引制度(JVETS)参加企業、(3)CDPによる情報開示企業、(4)財務データと株価データ
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