東京都知事のイメージについて、政権交代による変動する日本の政治家のイメージについても含めて前年度のパネル調査を同形式で継続した。すなわち、(1)知事自身についてのイメージ〔「人物」「能力」「人気」など〕、(2)オリンピック招致失敗後のイメージ変化〔「都市発展」「スポーツ」「土木事業優先」「財政負担」「著名建築家設計の意味」「石原知事主導の意味」〕、(3)国政における政権交代の影響、とりわけ民主党政権と代表的政治家たちについてのイメージ、(4)民主主義についてのイメージ、以上基本4変数(すべて4点尺度)を軸に、サンプルの脱落率を踏まえて年度を限定したパネル法により、時系列変化を記録・再構成し、東京、都知事、プロジェクト、政権交代、民主主義制度の変化を結びつけて形成されている複雑なイメージの生成過程を再構成するための研究の2年目部分を完了した。 鳩山政権総辞職、管政権誕生後の変化について、2010年8月に第1回目の調査を行い、2011年1月に同年4月に予定されている東京都知事選挙への動向予測を含んだ第2回目調査を行った。すでに概要と招致賛否についての主要結果については公表している。Macro Mill社のモニタのうち東京在住者から、性別と20歳から79歳まで10歳きざみで各12セルを選び、各セルから80サンプル、各回合計960サンプルを回収できるように設計し実施した〔今年度第1回(通算第3回)平成22年8月末実施:質問数20問1444サンプル、今年度第2回(通算第4回)平成23年1月末実施:質問数13問832サンプル〕。 主要な関心である東京都知事のイメージについて、永年の人気に明らかな陰りが出てきていることがわかる結果を得た。
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