「開発主義」に関する文献研究として福武直-町村敬志の研究系譜を詳細に検討し、全国総合開発計画の地域的影響を調査する項目などの具体的な研究計画・実施の有り様を整理した。さらに、1950年代~70年代の9学会連合が行った離島調査、人類学的調査の調査項目などの検討を行った。2ヵ所の調査予定地の内、手賀沼地区を最初に取り上げて、予備調査を7月~8月にかけて松村・伊藤に加えて、筑波大学の院生2人を伴って実施し、調査資料の収集を行った。特に、水系別の水質調査などの基礎的なデータを収集し、生活排水などの水質汚染に関しての既存調査資料を探索した。手賀沼トライアスロンの実施主体に対して聞き取り調査を行った。また、漁協、NPO法人などの主催者、共催者を中心とした環境保全活動の実際をインタビュー調査によって聞き取った。筑波大学大学院人間総合科学研究科院生(村田周祐氏)を非常勤研究員として採用し、主にこうした実施主体への聞き取り調査を補助してもらった。本研究につながる山村開発の研究成果(磐梯山周辺、南会津地方)をまとめ、レジャー・スポーツ開発と開発主体との関連を考察し、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学での"Sport and Society"学会において研究報告"Searching for a path of revitalization of ski-resort district : Whose imagination can save the devastated areas?"を行った。
|