研究課題/領域番号 |
21530521
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
平 英美 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (10135501)
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研究分担者 |
豊田 久美子 京都市立看護短期大学, 教授 (30252505)
石川 ひろの 東京大学, 医学部付属病院, 准教授 (40384846)
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キーワード | RIAS / ターミナル・ケア / 医療コミュニケーション / 会話分析 |
研究概要 |
(1)看護師-患者コミュニケーションについて保健医療行動科学会において研究発表を行った。データの分析から、(1)医師と比較して、看護師は「社会的カテゴリー」「情緒的カテゴリー」「プロセス的カテゴリー」を多用しながら患者に会話しやすい環境と提供していること、(2)患者の「否定的カテゴリー」が看護師からの「看護的情報」の提供に結びついていくこと、(3)看護師の「肯定的カテゴリー」が患者への共感に基づくものであること、(4)「看護的質問」は、「看護師が考えを聞こうとしてくれた」という印象を患者に与えていること、などの知見が得られた。わが国でこのようなRIASを用いて看護師-患者関係を分析した成果が公表されたのは今回が初めてであると思われる。 (2)年度末の3月に、アメリカ合衆国のミネソタ州のミネアポリスとロチェスターを訪問した、ミネアポリスでは、認知症の癌患者が入院しているホスピスを訪問し責任者の方の話を聞くことができた。ロチェスターは、メイヨー・クリニックの癌病棟を視祭し、癌患者に対する看護コミュニケーションの教育に当たっている教員(看護師出身)の方と議論を交わすことができた。短い滞在であっため今回はデータの収集ができなかったが、双方が持っているデータを交換するなど次年度に向けた基盤作りになった。
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