研究課題/領域番号 |
21530525
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
仲野 誠 鳥取大学, 地域学部, 准教授 (60301719)
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キーワード | 多文化社会 / エスニシティ / コミュニティ / ネットワーク / 在住外国人 / 地域社会 |
研究概要 |
本研究の目的は、日本における外国人住民の受容/排除の様相を、地域間の相違に着目して比較検討し、地域における多文化共生社会のより現実的な可能性と課題を明らかにすることである。 「外国人非集住地域」では、外国人たちはまだその存在を十分に認識されておらず、自らのネットワークをも十分構築できていない。日本人側も外国人側も、どのようにして共に生きることができるのか試行錯誤した経験があまりないために、一部の住民たちや行政が社会の多文化化への対応に困惑していると思われる。本研究ではその事例として鳥取県倉吉市を中心とする鳥取県中部地域をとり上げる。 22年度の最後には、外国人非集住地域との比較を行うために外国人集住都市あるいは多文化都市の調査を実施する予定だったが、東日本大震災のためにやむを得ず延期した。その調査は平成23年度に以下のとおり実施した。 インド・デリーにおいて、次のふたつのエスニックコミュニティでのフィールドワークを実施した。活動への参与観察と聞き取り調査のふたつの調査法を併用して調査を行った。 ひとつはAmerican Embassy Schoolにおけるデリーでの駐在員コミュニティの調査である。小学校での三者面談や授業の様子を観察し、生徒・保護者・教員への聞き取りを行い、自国から離れた場所でいかに人がコミュニティを形成するかを考察した。もうひとつはデリー郊外のTibetan Refugee Colonyの調査である。祖国を離れた人びとが異国でコミュニティをつくりあげていくということの課題とホスト社会との関係などについて聞き取り調査を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
課題としてはさまざまな-事例を統合する作業がまだ十分に行われていないことである。
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今後の研究の推進方策 |
上の「11.現在までの達成度」でも述べたことであるが、今後の課題としてはさまざまな事例を統合する作業がまだ十分に行われていないことである。外国人非集住都市を考察するための集住都市との比較研究も、本研究にもっと取り入れる必要があるように考えている。
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