• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

景観形成及び環境保全における地域資源利用をめぐる住民組織の再編に関する実践的考察

研究課題

研究課題/領域番号 21530526
研究機関鳥取大学

研究代表者

家中 茂  鳥取大学, 地域学部, 准教授 (50341673)

キーワード里海 / 里山 / コモンズ / 景観 / 住民組織 / 沿岸資源管理 / 地域通貨 / 担い手
研究概要

里海論としては、沖縄県恩納村において、サンゴ礁沿岸域で海藻養殖を営む漁業生産者(漁協)が、多様なステークホルダーを巻き込みながら、サンゴの植え付け事業に取り組むプロセスについて考察した。そのなかで、里海が、コミュニティに閉じたものではなく、とくに海産物の場合は商品流通を前提とした、多様な社会関係を形成することによって維持されるということを、学術書(分担執筆)の執筆をつうじて明らかにした。
里山論としては、放置され荒廃している人工林の間伐推進及び林地残材搬出のための社会的仕組みについて、実際に、住民によって取り組まれている事例をつうじて考察した。事例としては、鳥取県智頭町での取り組みを中心にしつつ、東日本大震災の復興を森林再生をつうじて達成しようとしている岩手県大槌町吉里吉里の事例調査、また、小規模自伐林業を実践している林業家の調査を実施した。そのなかで、半業、複業的な林業形成をベースにして、生業複合の発想で、「小さな経済」を立ち上げていくことが重要であることが理解された。森林再生の「担い手」をいかに見出し形成していくかが、重要であることを提示した。
景観論については、沖縄県竹富島を事例に、景観形成と祭祀の関係について考察した。その過程で、地域の古老からの聞き書き調査に取り組んだ。また、鳥取県智頭町の古老からの聞き書き調査も行い、同時に、その語りを映像に収めることも試みた。今後、生業論と資源管理論の接合を試みること、また、祭祀をも含めて、生業論の視点から、人と自然の関係性について考察を進めることを構想している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 里海の多面的関与と多機能性-沖縄県恩納村漁協の実践から-2012

    • 著者名/発表者名
      家中茂
    • 雑誌名

      『生業と生産の社会的布置-グローバリゼーションの民族誌のために-』国立民族学博物館論集(松井健・野林厚志・名和克郎編)(岩田書院刊)

      巻: 1 ページ: 89-124

  • [図書] 地域学入門-<つながり>をとりもどす2011

    • 著者名/発表者名
      柳原邦光・光多長温・家中茂・仲野誠
    • 総ページ数
      73-100
    • 出版者
      ミネルヴァ書房

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi