当該年度は、「メディア教育開発センター」が開発した「REAS(リアルタイム評価支援システム)」を利用した。REASは、メディア教育開発センターのサイトにアクセスすることで、どのような研究者でも、容易に、ウェブアンケートを構築できるシステムである(右図)。代表者桜井は、本システムをつかい、ネットワークデータならびに、他の通常の社会調査データを収集できるシステムを構築し、データ収集をおこなった。 本プロジェクトは、このようなウェブアンケートに固執せず、通常の質問票による調査もおこなう。さらに、本プロジェクトにおいては、「携帯電話端末によるアンケート調査」をも試みた。ウェブアンケートは、アンケート集計の手間を大幅に軽減した。そのため、研究者は、アンケートデータの入力・集計よりも、分析の方に注力することが可能になった。しかし、ウェブアンケートは回答者が端末の前にいなければならない。とくに、ホールネットワークデータを収集するさいには、回答者の方々が一堂に会し、アンケートに回答するのがのぞましい。しかし、たとえば、ある集団が、はじめて、一同に会したとしても、そこにPC端宋があるとはかぎらない。携帯電話を端末としたアンケート調査をおこなえると非常に好便である。現在の日本の若者で携帯電話を常携していないものは例外的である。第一年度において、携帯電話端末による、ネットワークデータならびに社会的変数を計測できるアンケートシステムの構築をめざし、テストをおこなった。
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