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2010 年度 実績報告書

非正規雇用労働をめぐる社会的格差の調査研究―若年世代のキャリア形成に着目して

研究課題

研究課題/領域番号 21530554
研究機関成蹊大学

研究代表者

小林 盾  成蹊大学, 文学部, 准教授 (90407601)

キーワード社会学 / 社会階層 / 社会調査 / 非正規雇用 / 労働
研究概要

平成22年年度は,若年世代における社会的格差の実態を解明するために,アンケート調査を実施した.調査地域を東京都西東京市に限定することで,全国調査より深い分析をすることを目指した.そこで,母集団は西東京市在住の男女とした.7月に西東京市役所にて選挙人名簿から1200人をランダムサンプリングをして,調査対象者とした.
8月に郵送調査を実施した.平成21年度におけるインタビュー調査から,現代日本ではキャリア形成だけでなく,ひろくライフスタイルにおいて格差が顕著になっていることが示唆されていた.そこで,教育,家族構成,職業,キャリア,収入,意識に加えて,ライフスタイルについて詳しく質問した.計画標本1200人のうち760人から有効回収できた(回収率64.0%,ただし住所不明による返送13人を母数に含まない).郵送調査では通常,回収率が2~4割となる.今回はかなり上回っているので,正確な分析が期待できる.母集団と比較して,年齢,教育などのゆがみはなかった.
探索的な分析を行った結果,ライフスタイルのうちとくに食生活と健康において,格差があることがわかった.食品群別の摂取頻度,外食,好き嫌い,食生活への意識といった食生活が,教育や収入に影響されていた.さらに,疾病歴,慢性病,メンタルヘルス,主観的健康感,ヘルスリテラシー,定期健康診断,運動,飲酒,喫煙といった健康指標への媒介変数となっていた.このメカニズムは,年齢や家族構成で統制しても残った.
成果は,日本社会学会,数理社会学会で発表された.食生活が社会的格差の視点から分析されたことは,これまでなかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 食生活の評価の構造:食料威信スコアと飲料威信スコアの測定をとおして2011

    • 著者名/発表者名
      小林盾
    • 雑誌名

      成蹊大学文学部紀要

      巻: 46 ページ: 125-136

  • [学会発表] 食料威信スコアの測定と応用:食生活への社会階層の影響2011

    • 著者名/発表者名
      小林盾
    • 学会等名
      数理社会学
    • 発表場所
      沖縄国際大学
    • 年月日
      2011-03-07
  • [学会発表] 海藻格差と健康格差:社会階層とライフスタイル調査の分析(1)2010

    • 著者名/発表者名
      小林盾
    • 学会等名
      日本社会学会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2010-11-07
  • [学会発表] フリーライダーとワークライフバランス:JGSS-2009ライフコース調査の分析2010

    • 著者名/発表者名
      小林盾
    • 学会等名
      数理社会学
    • 発表場所
      獨協大学
    • 年月日
      2010-09-11
  • [備考]

    • URL

      http://www.seikei.ac.jp/university/bungaku/teachers/kobayashi_j

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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