研究概要 |
この研究は江戸時代の普通出生率の正確な計算を目指した。しかし、東北大震災のため計画を修正、近世の80歳以上高齢者の実数と人口比を計算することにした。研究成果は以下の通り。(1)嘉永2(1849)年の仙台藩庶民の(数え年) 80歳以上者は2, 615人(性比98.9)、人口10万人比で556人だった。(2)岡山藩の元禄8(1695)年の武家の場合、80歳以上者は163人(性比81.1)だった(現代日本の80歳以上者は813万人〔性比94.8〕、人口10万人比6, 349人)。(3)幕末の仙台藩庶民は、封建的社会・経済体制からの解放、生活水準の向上を確信し、ようやく産児制限を解除(間引きを抑制)、人口増加(急増)に貢献した。
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