アメリカの自動車産業では、ビッグ3とUAW(全米自動車労組)が協同で専門技能者の教育訓練プログラムを管理、運営しており、この修了者だけが専門職種に就けることになっている。労働組合の関与は、教育訓練の質を一定水準に保つとともに、企業の外でも通用する普遍的、一般的な技能の養成につながり、それが教育訓練プログラムの修了者のエンプロイアビリティを向上させるのに役立っている。その一方、専門職種が細分化されすぎていることについては批判があり、現在、ビッグ3は高い専門性を確保しながら専門職種の削減、統合を進めているが、こうした動きについては専門技能者の強い反対を引き起こすことになっている。
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