研究概要 |
フランスの社会運動ユニオニズムについての研究を行うため,6月25日から9月23日にかけて渡仏し,東洋言語文化研究員,パリ第7大学においてフランスの労働運動,社会運動,労働法,福祉国家,政治に関わる文献資料の収集閲覧を行い,フランス人研究者からヒアリングを行った。 フランス福祉国家を支えてきたものが,(しばしば日本に特殊なものだと考えられている)年功賃金システムle system de remuneration a l'ancienneteという理解がフランスのアカデミズムにみられることは重要なものに思われた。 また,フランスの社会運動ユニオニズムの特殊性と見えるもの-たとえば大衆的示威運動がフランスにおいては近年恒常的に見られること-を相対化するために,1970年中葉迄はフランスと同様に労働運動の隆盛が見られ,その後フランスとは対照的に勢力を相対的に維持してきたイタリア労働運動についてイタリア人研究者からヒアリングを行った。
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