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2010 年度 実績報告書

ホームレスのためのトータルサポートの実現に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21530581
研究機関東京工業大学

研究代表者

土肥 真人  東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 准教授 (20282874)

研究分担者 古山 周太郎  奈良県立大学, 地域創造学部, 講師 (80530576)
杉田 早苗  東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教 (90313353)
キーワード貧困 / 社会的排除 / 差別 / ホームレス / トータルサポート / 個人カルテ
研究概要

22年度は、以下の2点を中心に研究を実施した。まずホームレス問題の解決に有効であるトータルサポート(必要な時期に必要なサービスを投入する)に不可欠だとされる個人カルテを作成するためのデータ入力およびデータベース構築を実施し、プロトタイプのデータベースを完成させた。ホームレス支援NPOの所有する約6万件の個人データを入力し、また巡回などにより日々蓄積されるデータの入力システムも試行段階に至っている。このデータベースは未だ試行段階で在るので、現在NPOと協力しその改善を随時図っているところである。またこのデータベースを用いた、川崎市のホームレスを自立への阻害要因別に分析し、必要な社会サービスとその投入時期・形態に関する論文をまとめたところである。これは23年度に学術論文として公表予定である。次にイングランドのロンドン市におけるホームレス支援制度・体制・内容などの実態調査を実施した。大ロンドン庁及びロンドン市内の3自治区、7つのホームレス支援NPOへのヒアリングを行い、ホームレスの定義、ホームレス政策、その実施体制、などの実態などが把握できた。イギリスにおけるホームレス政策は公認と非公認ホームレスに分類した後に、前者には既存の社会サービスによる対応、後者には社会包摂(ソーシャル・インクルージョン)政策をあてていることは、すでに知られていることである。今回の調査で明らかになった特筆すべき特徴としては、1、自治区を含む関係政府機関の委員会(ロンドン・デリバリー・ボード)の設置(2008)2、ホームレスの個人別データベース(チェイン)の充実・共有、3、ロンドン・オリンピック開催に向けたホームレス0戦略、などが挙げられる。これらの成果も23年度に学術論文として公表予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] オーストラリアにおけるホームレス支援の実態に関する研究2010

    • 著者名/発表者名
      河西奈緒、杉田早苗、土肥真人
    • 雑誌名

      日本都市計画学会 学術研究論文集

      巻: 45 ページ: 757-762

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 川崎市におけるホームレスの寝場所の移動と排除に関する研究2010

    • 著者名/発表者名
      杉田早苗、小林宣洸、土肥真人
    • 雑誌名

      日本都市計画学会 学術研究論文集

      巻: 45 ページ: 751-756

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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