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2009 年度 実績報告書

介護施設において高齢者・介護職員間で交わされる身体動作を用いた空間表現の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21530590
研究機関滋賀県立大学

研究代表者

細馬 宏通  滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (90275181)

研究分担者 中村 好孝  滋賀大学, 人間文化学部, 助教 (20458730)
キーワード会話分析 / ジェスチャー / 空間参照枠 / 高齢者行動 / コミュニケーション / 回想法 / 認知症 / グループホーム
研究概要

・ 調査地の追加:本年度より新たに二つの施設(須惠の郷、綾戸)の調査を開始した。食事場面、休憩時での参与観察が可能となり、介護職員どうしのカンファレンスの映像撮影も許可された。
・ グループホーム調査:職員・入居者の活動記録を分析した結果、休憩時から食事、食事場面から休憩時など、活動場面の転換時の立ち上がり行動において、職員と入居者間で微細な発語・ジェスチャーが駆使されることが判った。これをマイクロ分析し、居住空間の配置との関係を検討した。その成果は「認知症高齢者はいかに立つことを了解するか」(社会言語科学会第25回大会)で発表された。
・ デイケア・センター調査:介護職員が定期的に行っているカンファレンス時に、介護職員のジェスチャーが頻発し、入居者の行動についての身体表現を行うことが判った。この成果は、介護者のジェスチャー空間においてどのように入居者が位置づけられているかを「介護者のジェスチャー空間で入居者はどう表現されるか」(社会言語科学会第26回大会)で発表を予定している。
・ グループ回想法のデータ分析:前年度までに収集を終えていたデイケア・センターでのグループ回想法の分析を行った。高齢者が若年層と同じく、会話に埋め込まれた豊かな手がかりを用いることで、お互いの経験をジェスチヤー空間に表出することが判った。また、お互いの発語交代やジェスチヤーの同期を実現できるよう、適確なタイミング調節が行われることも判つた。この成果は、質的心理学会第6回大会、第13回京都大学国際シンポジウム2009で発表された。
・ 身体動作による空間表出の基礎的研究:空間表出の個人内要因と個人間要因についてワークショツプを開催した。その成果は社会言語科学12巻55-58に掲載された。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 第24回研究大会ワークショップ 空間表現はいかにして構成されるのか-個人内要因と参与者間の相互作用-2010

    • 著者名/発表者名
      城綾実, 古山宣洋, 片山邦好, 武長龍樹, 松本曜, 森直久
    • 雑誌名

      社会言語科学 12

      ページ: 55-58

  • [雑誌論文]2010

    • 著者名/発表者名
      細馬宏通
    • 雑誌名

      生きるための試行(エイブル・アート・ジャパン+フィルムアート社(編))(フィルムアート社)

      ページ: 68-72

  • [雑誌論文]2009

    • 著者名/発表者名
      細馬宏通
    • 雑誌名

      坊農真弓・高梨克也(編)「多人数インタラクションの分析手法」(オーム社)

      ページ: 119-136

  • [学会発表] 認知症高齢者はいかに立つことを了解するか-介護施設における立ち上がり行動の会話とジェスチャー-2010

    • 著者名/発表者名
      細馬宏通・中村好孝・城綾実・吉村雅樹
    • 学会等名
      社会言語科学会第25回大会
    • 発表場所
      慶応大学日吉キャンパス
    • 年月日
      2010-03-14
  • [学会発表] ジェスチャーによって顕在化する知識差-グループ回想法の場合-2009

    • 著者名/発表者名
      細馬宏通
    • 学会等名
      第13回京都大学国際シンポジウム2009 学術研究における映像実践の最前線(招待講演)
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2009-12-12
  • [学会発表] 多人数会話場面のリスト構造からジェスチャーの同期を考える-2009

    • 著者名/発表者名
      城綾実、細馬宏通
    • 学会等名
      社会言語科学会第24回大会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2009-09-20
  • [学会発表] 異世代メンバーによる多人数会話としてのグループ回想法-体験はいかに身体によって語られるか-2009

    • 著者名/発表者名
      細馬宏通
    • 学会等名
      質的心理学会第6回大会
    • 発表場所
      北海学園大学
    • 年月日
      2009-09-13
  • [学会発表] 後期高齢者のグループ回想法における声と身体-2009

    • 著者名/発表者名
      細馬宏通
    • 学会等名
      コミュニケーションの自然誌研究会
    • 発表場所
      京大会館
    • 年月日
      2009-07-27
  • [備考] ここに報告した以外の研究成果はhttp://www.shc.usp.ac.jp/hosoma/に掲載されている。

    • URL

      http://www.shc.usp.ac.jp/hosoma/

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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