本研究の目的は、社会福祉援助実践を担う援助者が、実践活動において生じる葛藤や困難場面においてどのような「省察」行為を行っているのかを明らかにするとともに、独自の研修プランや教育方法を提案することである。 平成23年度は、「省察的実践」を促進する研修・教育方法の検討と試行を目的とし、平成21年度および22年度の研究成果を経て、「感情」や「違和感」を契機とした「省察的実践」を促進する研修・教育方法を実施した。具体的にはプロセスレコードを用いた独自の研修・学習モデルについてまとめた冊子を作成し、社会福祉士養成教育に携わる教員および現場の実習指導者を対象に発表を行った。また、プロセスレコードを用いた実習指導を、社会福祉士養成課程の履修者(学生)に試行した。これらの結果から、社会福祉士養成教育および職能段階における研修においての活用可能性と課題を明確にした。
|