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2011 年度 実績報告書

精神保健福祉領域における新たな公共性の構築と市民セクターの開発に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21530622
研究機関佛教大学

研究代表者

緒方 由紀  佛教大学, 社会福祉学部, 准教授 (50319480)

研究分担者 岡村 正幸  佛教大学, 社会福祉学部, 教授 (00268054)
キーワード市民セクター / 精神障害者 / 公共性
研究概要

本研究は、精神保健医療福祉領域のサービス体制のしくみと地域社会のありようについての理論的検討ならびに市民セクターに関する実証研究を行うことを目的としている。本年度は(1)市民的公共性の概念における市民セクターの意義 (2)精神障害者と市民権との関係、以上2点を大枠として研究を進めてきた。
精神保健医療福祉における公共性の担い手に関する議論として、精神障害のある当事者への社会のまなざしをどのようにとらえることができるのか、精神障害者に対する社会的関心・関与の歴史的変遷にみる検討をこれまで行ってきた。3年目となる本年は、セクターと公共性との関連から、市民としての精神障害者の場の検証を中心に行った。
そのひとつに、精神保健医療福祉領域の事例対象としてある総合施設(障害者自立支援法定外)およびその指定管理事業者である団体をとりあげた。わが国における指定管理者制度の導入から一定期間が過ぎ、制度運用についても、公的セクターとの関係性において多角的な検証の必要性が問われている。しかし精神保健医療福祉の領域において特徴的なのは、第二種社会事業として位置付けられてきた精神障害者の旧社会復帰施設や事業の主たる提供主体は、医療法人や社会福祉法人等であり、公的セクターは、広域自治体として相談部門に特化していたことにある。そのことは、地域の中での参画者を一定の専門職あるいは家族の他には想定してこなかったことをも意味づけることが可能である。今後、公共性のさらなる議論にむけては、専門職や家族のネットワークのみならず、当事者らの参加が市民セクターとしての役割に展開できるかということにも強くかかっていることを確認した。例えば、参画と活動が、いかに地域に根差したコミュニティづくりの課題と連動し踏み込んでいくことができるかということ、あるいはそうしたネットワークの中に、多くの協働を含むゆるやかな関係づくりの側面を取り入れること、これらもまた必要である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 図書 (2件)

  • [図書] 「福祉サービス提供施設・機関の役割」『精神保健福祉に関する制度とサービス』2012

    • 著者名/発表者名
      緒方由紀/日本精神保健福祉士養成校協会編
    • 総ページ数
      169-176
    • 出版者
      中央法規出版
  • [図書] 「精神保健福祉における精神障害者と家族の関係」『精神保健福祉の理論と相談援助の展開II』2012

    • 著者名/発表者名
      岡村正幸/日本精神保健福祉士養成校協会編
    • 総ページ数
      80-88
    • 出版者
      中央法規出版

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公開日: 2013-06-26  

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