セルフヘルプグループのリーダー支援とその後継者育成方法を明らかにする試みとして精神障害、発達障害、身体障害のリーダー4人に約1時間半の半構造面接を実施した。 これらのリーダーが認識するセルフヘルプグループの存在意義は以下のとおり。 ・ 同じ経験をしている者が知り合い仲間となり、社会の場での一つのオプションになる ・ 障害などの生活困難があっても堂々と生きる場、主体的に生きる場となるこれらの存在意義を達成するための条件として、以下が重要であることが示された。 ・ セルフヘルプグループは当事者だけの場であるから、その形成は自分たち当事者の中でも能力のある者がつくるものであり、この条件が整って初めてセルフヘルプグループとして機能するつまり、セルフヘルプグループのリーダーは動機が明確であり、その活動を通してエンパワメントするのではあるが、元々、学習意欲が高く組織づくりに有能な人材であることが求められる。 上記の範型をふまえて、9月に29名の多様なセルフヘルプグループのリーダーの交流会を実施して、以上について確認作業を行った。詳細については現在、分析途上にあるが、セルフヘルプグループの創設者に比して後継者は当事者の主体性、専門職者への依存度、活動の方向性についてはあいまいな点が多く、身体障害のセルフヘルプグループを除いては後継者は育っていない。その原因を明らかにすることによって後継者育成の方法も明らかとなる。これについて23年度に継続して調査研究を継続する。また、難病と精神障害のセルフヘルプグループのリーダー支援を目的としてピアサポート研修を合計7回実施した。
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