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2011 年度 実績報告書

職場適応と交代制勤務:生物リズムとメンタルヘルスから検討する

研究課題

研究課題/領域番号 21530651
研究機関福島大学

研究代表者

五十嵐 敦  福島大学, 総合教育研究センター, 教授 (40241731)

研究分担者 福田 一彦  江戸川大学, 社会学部, 教授 (20192726)
キーワード交代制勤務 / 生物リズム / メンタルヘルス / 介入プログラム
研究概要

本研究では,勤労者のメンタルヘルスの問題に交代性勤務のあり方から検討してきた。当初の予定通り同一事業所における3交代から2交代への制度移行に伴う変化について,生物リズムの観点から睡眠問題を中心とした分析を縦断調査の結果について行った。また,個人の健康生活の促進に向けた諸要因の関連についても明らかにするため,一般事業所や自治体,そして専門職集団である看護職などの各種の職場やその働き方について比較検討を行ってきた。
同時に,現場での支援についても展開し,調査研究結果のフィードバックの工夫や集合研修の内容検討も行ってきた。そこでは,生活行動分析を中心に行う予定であったが各事業所の多くが通常業務に影響があり,むしろ困難状況での生活安全に関してのフォローが必要になった。支援プログラムを構築するまでには十分いたらなかったが,相談や特定事例などへの支援アプローチの実践と展開ができた。
主な結果 ; 普段の職業生活におけるメンタルヘルスにはネガティブな側面だけでなく,仕事の活動水準や仕事への態度などにおけるポジティブな状態が拮抗的に関連していることを確認した。日常生活における基本的生活習慣,Karasek(1979)のコントロール感の重要性が確認された。また,休日の眠気の無さや希望を持てるということの機能が確認され,そのための支援の在り方が問われる。
労働時間と精神的健康との関連が確認されなかった。仕事量の受け止め方と同一性がそれぞれ不健康の促進,抑制要因であった。一般看護職では,寝つきの悪さやコミュニケーションの悪さがネガティブ要因だった。管理職では就床時刻のズレ・裁量権とフィット感の低さなどが精神的不健康と有意に関連していることが明らかとなった。この基本的な実態把握の上で,交代制勤務の変更による影響を確認したが,2交代移行でもかなりシフトやローテーションに問題が多く,統計的には十分な関連を明らかにできなかった。眠りについての主観的な満足感は2交代制移行者で有意に高かった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 大学生における睡眠覚醒リズムの問題点について2012

    • 著者名/発表者名
      福田一彦、浅岡章一
    • 雑誌名

      江戸川大学紀要

      巻: 22巻 ページ: 43-49

  • [雑誌論文] ヒトの睡眠リズムの発達について-乳幼児期から大学生まで-2011

    • 著者名/発表者名
      福田一彦
    • 雑誌名

      睡眠医療

      巻: Vol.5 ページ: 385-389

    • 査読あり
  • [学会発表] 働く人々の健康問題と心理的要因~不健康抑制要因としてのポジティブ行動の探索~2012

    • 著者名/発表者名
      五十嵐敦
    • 学会等名
      第19回日本産業ストレス学会
    • 発表場所
      大正大学
    • 年月日
      2012-01-28
  • [学会発表] 働く人々のメンタルヘルスについて~ワーク・エンゲージメント,モチベーション,過重労働との関連~2012

    • 著者名/発表者名
      五十嵐敦・福田一彦
    • 学会等名
      日本心理学会第74回大会
    • 発表場所
      大正大学
    • 年月日
      2012-01-28

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公開日: 2013-06-26  

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