研究概要 |
不適切な援助行動を解決するモデルの構築 教師による不適切な援助を回避し,援助を適切なものにしていく過程を検討しながら,時系列的な援助における援助の適切化モデルを構築することを目標とする. このモデルに組み込まれる変数は多種多様(教師側のパーソナリティ要因,児童生徒側のパーソナリティ要因,教師側の職務専門性の要因,児童生徒側の援助要請経験の要因,学習状況の要因,教室や学級環境の要因等)であり,それらの要因をすべてまとめて検討するという形には至っておらず,モデルの構築に向けて検討段階にある.教師の授業等の観察やインタビュー,本学で行っている教育実践活動における毎回の子どもたちの様子等を把握しているが,データ化はまだ完成しておらず.今後もこのまま本研究を進めていく.教師の援助スキル向上プログラムの開発 さらに,教師の援助スキル獲得向上に資するプログラムの開発に取り組むという目的については,本学の教育心理学教室が主として行っている教育実践活動(子どものコミュニケーション能力向上に資する実践活動,志摩市における教育実地研究,コミュニケーション実習の授業等)を通して,コミュニケーションスキル向上を課題に取り組んでいるが,「他者を助ける」あるいは「援助を要請する」という枠組みにおける活動を取り入れて実施している.本来は,教師側の立場に焦点を当てて教師向けの課題として実践したいところであるが,大学内においては,教師を目指す学生が対象となり,本職の教師を対象としては,かろうじて教育免許法更新講習において実施しているのみである.研究としても遂行していかねばならないところであるが,教育実践の機会において現場教師の参加者も増えてきて,少しずつではあるが軌道に乗ってきているところである.3年計画の課題として申請したが,今後当分の間,このまま研究を進めることになる.
|