わが国の教員の生涯キャリアは単線truckである。これは簡単にいえば、一般教員からスタートして教頭、校長に昇進していく「管理職」キャリアtruckが一本だけ設置されているに過ぎない。また教育界において、教職は専門職と言いながら、専門職の実態は明らかではない。 本研究は、こうした管理職truck一本の教職生涯キャリアに対して、専門職truckを加えることにより、多様にすべきことを提案したものである。端的に言えば、複数のmultiple truckの構築を提言したものである。 加えて、一般の教員の生涯キャリアを、初任者教員のステージから、さらに体験活動や教育研修を深めていって、よりレベルの高い基幹教員にステージを向上させることが不可欠である、と提言することにしている。 すなわち、初任者教員を対象にした(1) Step-up Stageと、その後に続く(2) Expert Stageの二段階の生涯キャリアを構想することになった。こうした考え方の社会的妥当性を検討するために、調査研究や教職専門家によるbrain stormingを多数回にわたり、実施して成果をめざしたものである。またキャリア形成のために、研修プログラムを試論的に構築し。参考に資することとした。
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